「電車でベビーカー」反対の声2割。ドイツの専用スペースを模倣せよ

 電車などでのベビーカー使用に「反対」の人が2割に上ることが、国土交通省の意識調査でわかった。
 国土交通省は2014年、電車やエレベーターなどではベビーカーを基本的に折りたたまずに使えるとのガイドラインを決め、使用をうながすベビーカーマークを導入した。しかし複数回の調査で、電車などでのベビーカー使用に反対する人は最高で21.1パーセントに上った。
 「混雑する車両に乗ってくる」「集団で移動して邪魔だ」など、使用者のマナーに対する苦情も寄せられている。

 ベビーカー利用者側は「優しく声をかけてくれる人もいれば、ちょっと冷たい目で見られることも」「ベビーカー専用の車両に乗車します。満員電車は赤ちゃん自身にも良くないので、私は避けるようにしています」などの声がある。

 調査では、ベビーカーマークの認知度は2割程度にとどまっていて、国交省ではベビーカー使用への理解と譲り合いを求めている。
(日本テレビ系(NNN) 12/8(木) 22:28配信より引用編集)

◆深読み:電車でベビーカーに反対する人は自己中心派か?

 電車でベビーカーの利用に関し、海外での対応状況はどうだろうか?
 子育て支援先進国のドイツでは、電車にベビーカーを乗せられる専用エリアが設けてある。さらにベビーカーのみならず、自転車や車椅子も専用スペースが設けられているのだ。
社会全体でこれらの活動を支援しようという意識が国全体に浸透していると言えよう。

 確かに日本の朝の通勤時間帯で超満員な電車にベビーカーで乗ってくるのは迷惑かもしれない。そのあたりはベビーカー利用者側の配慮も必要だろう。
 しかし、どうしても避けられない状況があるかもしれない。超満員電車にあえて乗ってくるのはよほどの事情があるのだろうと察するぐらいの配慮は必要だろう。そのとき、片手でベビーカーを畳んで、もう片方の手で子供を抱っこして満員電車に乗るのは不可能に近い。大人の男性でもその状況がきつ過ぎることくらい簡単に想像がつく。
 少子高齢化の日本にとって、子育てしてくれている人たちは貴重な存在なので、社会で支えてあげようと考えるのは当然だ。それを迷惑だと思って反対するのは如何なものだろうか。電車で通勤している人もそのうち定年を迎えて年金生活になるが、その年金を支えるのは、今ベビーカーに乗っている子供たち世代なのである。子育てをがんばっている人たちを迷惑だと言っておきながら年金の額を減らされ、医療費負担も増やされることには反対するのは、少し身勝手なのではないだろうか。

◆対策は?

 朝の混雑時に女性専用車両の利用は既に浸透しているといってもよいだろう。偶に地方から出張に来た男性が知らずに乗車し、周囲から冷たい視線を浴びることもあるが、使用状況は概ね良好といっていいだろう。
 これと同じように、ベビーカー専用スペースを設け、これを徹底してゆけばよい。もちろん、ベビーカー利用者も、混雑時は専用スペース以外に乗ることは避けてもらう必要がある。たとえ改札から遠くても、そこは両者歩み寄るためには必要なことだ。できれば、列車の最前部、最後尾に分けて統一して作ればわかりやすい。女性専用車両も、必ず最後尾になっているのを皆知っている。
 これを繰り返し宣伝し、周囲もそれが常識と思うようになるまで粘り強く啓蒙するのだ。

 今回の意識調査、社会全体が子育てを支援する必要があると口先では言っても、いざ隣にベビーカーが来ると迷惑だと感じているのは、まさしく本音と建て前が得意な日本人なら仕方のないことかもしれない。この意識はすぐには変えられるものではないので、まずは社会のシステムを改善することでカバーすることから取り組む必要があるのではないだろうか。

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ドイツのベビーカー専用スペース

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